私事ですが、私の両親は、黒姫山の山麓にある閑村で、ささやかな「椎茸農家」を営んでいました。
しかし、ある日、父が亡くなりました。
突然の父の死によって、先祖代々継承された、広大な農地や山林の相続問題が発生することになりましたが、
田舎の田畑や山林などの土地は、正確な測量なんかされているはずもなく、相続の手続き関係もあやふやなケースが多く、ましてや、誰かと誰かが売買した記録なんて、口約束だけであることがほとんどです。
とっても慌ただしい葬儀の後は、遺産分割協議や、相続財産の登記手続き、銀行や農地法などの様々な届け出etc.
やらなければならないことが、どどっーと押し寄せてきました。
まあ、それでも一応、法律を学んでいた私は、久しぶりに開く解説書や六法全書を頼りに、専門家にたよることなく自力で手続きをすることができました。
しかしながら……
「実家の売却」だけは、さすがに見よう見まねでは無理がある。
どうにもならない最大の難関でした。
しかも、連れあいを亡くした母親の、今後の暮らしを左右するとても大きな問題だったのです。
我が実家は、最寄り駅からバスで 50分
。
市内有数の豪雪地帯。
古い農家で、作業小屋や納屋がいくつも建つ広い敷地……。
とうてい売却できる物件とは、思えない状況でした。
そうかといって、
取り壊すには高額な費用がかかるし、村の条例で、そのまま朽ち果てさせる訳にも、雑草だらけで放置しておく訳にもいきません。
まいったなぁ……。
私は思い切って、その筋の専門家、田舎の古民家物件を得意とする宅建士の方に相談しました。
「でも、最低でも3年くらいは売れないだろうなぁ」と、私は予想していました。
少なくともあと3年、毎日、独り暮らしの母親の世話をするために車で片道40分の山道を通い続ける。
とくに冬場は、早朝と夜遅くに、道路の除雪や屋根の雪下しの作業を続けなければならないことを覚悟しました。
ところが!
その宅建士さんは、あっと驚く早さで実家を売却してくれたのです。 しかも私の希望金額そのままで!
まさに電光石火の早ワザ!
売却を依頼してから、わずか1ヶ月間ほどのできごとでした。
その道一筋ン十年の本物のプロのすごさを思い知った瞬間でありました。おそれいりました。
現在は、私の実家を購入されたご夫婦は、大型犬との自然豊かなスローライフを楽しまれているようです。
私たち家族も、まとまった資金が手に入ったため、拙宅の庭先にささやかな別宅を建築して、母親と一緒の平穏な暮らしを実現することができました。
すべてが、あの専門家さんのお陰です。
あの驚きと感謝の気持ちは、この先もずっと忘れることはないでしょう。
そして、いつの日か、今度は自分が困っている誰かに恩返しができるよう、微力ながら研鑽を重ねていきたいと考えています。
私は、宅地建物取引士の国家資格を所有しております。
しかし、不動産業者としての登録は行っていませんので、仲介手数料等は頂いていません。
実家や相続した家屋の売却をご検討されている方は、ぜひ一度ご相談ください。
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